掃除中のケガが増加中

掃除中の事故による救急搬送が増えています

東京消防庁によると、掃除中のケガによる救急搬送が増えているそうです。東京消防庁が公表しているデータをもとに事故別にグラフを作ってみました。目に付くのは「転ぶ」「落ちる」が突出していることです。この2つで63%を占めています。

では具体的な事故状況やその防止策を見ていきましょう。

掃除中のケガの原因「転ぶ」

浴室の床は滑りやすい

浴室内清掃中に転倒、腰部を打撲し歩行困難となったもの。(71歳女性 重症)

出典:東京消防庁(掃除中のケガに注意)

お風呂の床は水や洗剤で滑りやすいので、注意が必要です。床に洗剤を撒いたときは、浴槽に入り別の場所を掃除するなどして洗い場の上を歩かないようにしましょう。

掃除機のコードには注意を

掃除機で掃除中に掃除機のコードにつまずいて怪我される方も多いそうです。掃除機をかける際には、足元に気を付けるようにしましょう。またコードレスタイプの掃除機をつかうのも、ひとつの方法です。

上を向いての掃除は足元に気を付けること

天井や高いところを掃除するときは、頭を持ち上げての作業となります。どうしても高いところに注意が集中してしまいます。そうなると足元に注意が向かず、ものにつまづき転んでしまうこともあります。

上を向いての掃除は、床の物を片付けてから掃除したり、足もとにも注意をしながら掃除するようにして下さい。

掃除中のケガの原因「落ちる」

脚立やイスに登るときは注意が必要

椅子の上に立ち冷蔵庫の上を掃除していたら、椅子から転落し腰部を床(フローリング)に打ちつけ、受傷したもの。(85歳女性 中等症)

出典:東京消防庁(掃除中のケガに注意)

脚立に乗り浴室の天井を掃除中、脚立がぐらつき空の浴槽内へ転落し、受傷したもの。(75歳女性 中等症)

出典:東京消防庁(掃除中のケガに注意)

脚立やイスに乗るときには、平らな状態でぐらつかないように安定した状態で乗るようにしましょう。不安定な状態で乗ると、少しの重心移動でバランスを崩してしまいます。

また無理な体制で乗らないことも大切です。無理な体制での掃除は、落下の危険性があります。体が動きやすい状態で登るようにしましょう。

便器や浴槽の上には乗らない

お風呂やトイレの天井や換気扇の掃除をするとき、床からだと手が届かないので便器や浴槽の上に乗り掃除することもあるかと思います。

でも便器や浴槽の登ると、足元が滑りやすいので十分に注意してください。滑って転んでしまうと、便器や浴槽の角に頭をぶつけたりする可能性があります。

天井のカビ取りや天井埋込の換気扇掃除は、背の高い男性に掃除してもらう用にして下さい。また、天井用の掃除道具を使うことも検討しましょう。

掃除中のケガの原因「洗剤」

5番目に多い事故の「誤って飲み込む」ですが、「ものがつまる・ものが入る」も含まれているようです。この中に「洗剤」に関する原因が含まれています。

自宅において、風呂掃除をしていたところ塩素系洗剤が左目に入り、受傷したもの。(59歳男性 軽症)

出典:東京消防庁(掃除中のケガに注意)

塩素系洗剤を使うときには、かならず「ゴーグル」を使うようにしてください。洗剤が目に入らないようにするためです。また洗剤分が強いため「ゴム手袋」も必要です。

自宅台所のシンクの清掃のため、酸性洗剤と塩素系洗剤をかけたところ、ガスが発生し気分が悪くなったもの。(31歳女性 軽症)

出典:東京消防庁(掃除中のケガに注意)

酸性洗剤と塩素系洗剤をまぜると、有毒な塩素ガスが発生します。洗剤には「まぜるな危険」と大きな文字で書かれているものもあります。

古屋市教育委員会は7日、市立日比津中学校(中村区)で2日の理科の実験中、1年生の女子生徒(13)が塩素ガスを吸い込み、体調不良を訴えて病院に搬送されたと発表した。生徒は4日に退院した。

市教委によると、理科担当の男性教諭(27)は1~2日、1年生の3クラスで、塩素系台所用漂白剤と酸性トイレ用洗剤をビーカーで混ぜて、塩素を発生させる実験をした。2日午後の実験の際、近くで臭いをかいだ女子生徒が直後に激しくせき込み、せきが止まらなかったため、119番した。

出典:産経新聞(塩素実験で中1女子生徒搬送、体調不良訴える 名古屋)

こんな事件もときどきニュースで見かけます。十分に注意してくださいね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次